
鉄の商流って何?日本製鉄のような高炉メーカーが直接お客さんに売ればいいんじゃないの?

違います!そんな単純な流れじゃないんです!詳しく解説します!
そもそも商流って何?
「商流」という言葉、ビジネスマンなら知っていて当然ですが、 念のため解説してきます。
商品の流通において、物的な流れである物流に対し、受注・発注・出荷・在庫保管・販売管理など取引関係の流れ。
大辞林 第三版
辞書だとこのように固い言葉で書かれますが、簡単に言うと商流はカネの流れです。
それに対して物流はモノの流れです。
詳しくは後ほど図解します!
鉄ってどんな形?
そもそも鉄ってどんな状態で製品になっているか知っていますか?
鉄には色々な種類(パイプ、H型鋼など)がありますが、一般的によく使われる鉄はこんな形をしています。

さながらトイレットペーパーの如し。

ちなみにこのトイレットペーパー、1個あたり10トンほどの重さがあります。
モノによっては20トンあったり、とにかくすごい重たいです。
こんなトイレットペーパーみたいな形の鉄が高炉メーカーで作られるわけです。
ちなみに、「鉄ができるまで」も別記事で解説する予定です!
商流の基本パターン
ここまでで「商流」という言葉の意味、「鉄の形」を学んでもらいました。
実際の商流がどういうものか、図解で解説したいと思います。
もっとも簡単な商流は↓です。

高炉メーカーが商社に売って、商社が需要家に売る。はい、終わり。
なぜ商社が出てくるのかは別記事で解説します!
ただ、あくまでこれはもっとも簡単っていうだけで、
実際には”加工”というプロセスが入ります。
ここでいう加工とは、さっきのトイレットペーパー(母材という)を細かく切ったり(スリットという)、板にしたり(レベラーという)することです。
簡単に、スリットとは

レベラーとは

こんな風に母材を加工するというプロセスが入ります。
これはコイルセンターと言われる加工会社が行います。
それを踏まえると、商流はこうなります。

母材は、さっきの高炉メーカーで作られたトイレットペーパーみたいなヤツです。
製品は、母材をコイルセンターでスリットもしくはレベラー等して加工したヤツです。
商社の存在がややこしいのだと思いますが、
① 商社は高炉メーカーから母材を買って、まずはコイルセンターに売ります。
② コイルセンターがそれを加工して、商社に売ります。
③ 商社がそれを需要家に売ります。
商社が間に入って、加工をやっているような感じですね。
商社が間に入ることにより、
高炉メーカーからすれば商社に売ったら終わり\(^o^)/
需要家からすれば商社から買ったら終わり\(^o^)/
と、売り手と買い手それぞれが面倒な事をやらずに済むのでラクチンなわけです!
商社の詳しい役割については別の記事で紹介します!
より鉄鋼業界のしくみについて、理解が深まるかと思います!
それでは今回はこの辺で。
コメント