
日本で鉄を作っている会社ってどこなんだろう?
皆さんの周りにはたくさん鉄が使われていますね。
車、キッチン周り、電車などなど、ありとあらゆるところに鉄が使われています!
そんな鉄を作っている会社はどこなんでしょうか?
そうです。日本国内で高炉メーカーというのは上の3社だけです。
前回の記事でも紹介しましたが、ここでは”高炉”メーカーを詳しく紹介します。
高炉以外では”電炉”メーカーという会社もありますが、別の記事で詳しく紹介しようと思います。
日本製鉄
通称、日鉄(にってつ)。
国内トップの高炉メーカーで、粗鋼生産量は世界第3位!
2018年の粗鋼生産量は4922万トン、ドイツやトルコ等の国の粗鋼生産量をはるかに凌ぐ量です。
そんな日本製鉄は、2012年、新日本製鉄と住友金属工業の合併により誕生しました。
新日本製鉄は、簡単に言うとほぼ国営企業。
日本の歴史の教科書にも出てくると思いますが、八幡製鉄所からの流れを含んでおり、半官半民の国営企業でした。
一方、住友金属工業はその名の通り住友財閥の中枢を担っていた会社で、パイプ(鋼管ともいう)の製造を得意としており、「パイプの住金」と呼ばれるくらい世界でもトップシェアを誇っていました。
そんな化け物みたいな会社がくっついて、日本製鉄は誕生しました。
また、つい最近の話では2019年1月に「日新製鋼」という高炉メーカーを完全子会社化しており、2020年4月に吸収合併を予定しております。
この日新製鋼という会社は、表面処理鋼板、ステンレスといった商品の製造に長けており、こことの合併でいよいよ名実ともに最強の高炉メーカーになろうとしております。
つまり日本製鉄は、どんな鉄の商品でも作れるし、さらにその品質は世界最高峰となっております。
うーん、まさにチャンピオン。
JFEスチール
呼び名はそのまま、「JFE(じぇいえふいー)」。
国内2位の高炉メーカーで、粗鋼生産量は 世界第8位。
2018年の粗鋼生産量は2915 万トンでした。
前回の記事を学んだ方はここでピンと来ているかと思いますが、先ほどの日本製鉄とJFEで国内の粗鋼生産量の50%を占めております。
そんなJFEスチールは、2003年に川崎製鉄(通称、川鉄)と日本鋼管(通称、NKK)が統合して誕生しました。
JFEスチールは日本製鉄と違って完全な民間企業。
(日本製鉄も民間企業ですが、官営色が濃いんです!)
非常にバランスの取れた良い会社ですが、突出した強みはない印象です。
よく言えばオールラウンダー、悪く言えば器用貧乏。
神戸製鋼所
出ました。神戸製鋼所。
通称コベルコ。ラグビーでも有名な会社ですね。
神戸製鋼所は国内3位の高炉メーカーで、粗鋼生産量は世界第50位。
2018年の粗鋼生産量は691万トンでした。
先ほどの日本製鉄、JFEスチールと比べるとだいぶ差がついていますね。
粗鋼生産量だけを見ると上の2社に比べて見劣り感がありますが、神戸製鋼所はちょっと異色で、強みがある分野がかなり限られております。
上のように、得意分野を絞って勝負しております。
また、それぞれの得意分野は付加価値が高い商品が多いのです。
反面、技術力は他の2社に比べると弱い印象です。
少し前にアルミのデータ改ざんで問題も起こしていましたよね・・・
一時はどうなるやらと心配でしたが、少しずつ信頼回復に向けて頑張っているようです。
以上が日本の高炉メーカー3社です。
3社と少ないながらもそれぞれ特色があってなかなか面白いです。
興味がある方はウィキペディアを読むとさらに詳しく学ぶことが出来ます!
(基本的に企業についてはウィキペディアが一番よくまとまっています!)
次回は鉄の商流についてを紹介したいと思っております。
それではお楽しみに!
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